No.12 一閑張

一閑張とは、木枠の型に和紙を水張りし、その上に和紙を(のり)(うるし)で何重にも貼り重ね、型を抜いて表面に漆を塗った漆器の名称です。

この一閑張は軽くてとても強度があり、低予算で作る事が出来たので、とても重宝された漆器です。

昔、日本が鎖国をしていた時代に、オランダ人が真鍮で出来た3段式の望遠鏡を日本に売りに来ました。

その当時の日本には真鍮を製造する技術がなく、オランダン人の言い値で買う以外選択肢がないので高額で購入していたのですが、真鍮は落としたり、ぶつけたりすると直ぐに凹んで変形してしまうし、水に弱く変色もし易いという短所がありました。

大名などが多くの職人に真鍮の望遠鏡を見せ、日本の技術だけで同じ様な物を作る事は出来ないものかと思案した結果、一閑張で制作したそうです。

オランダ人達は真鍮の望遠鏡を、日本に高額な価格を吹っかけ暴利を貪っていましたが、一閑張の望遠鏡を逆に高値で買っていったそうです。

一閑張の望遠鏡は軽くて、ぶつけても変形せず、水に強く変色もしない、真鍮の物より優れた製品を完成させたのです。

今や日本製品の技術力の高さは世界に認知されていますが、日本の物作りの技術は既に数百年前から高い水準だったのです。

現在日本では後継者がなく、途絶えてしまいそうな危機に瀕している技術が沢山あります。

もっと世界に目を向け、海外から後継者となる人材を求めるべきです。

そうする事により、技術を継承し残せるだけではなく、余り豊かでない国の人々に自信と希望を作ってあげる事が出来ると思うのです。

これが真の国際交流であり、国際貢献だと思います。

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投稿者:

伊集院 隼人

広い視野で世界をみつめ、独自の世界観で考察していく、ちょっと変わったお部屋、、、

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