大空を舞う鷲や鷹はとても雄々しく、美しいですが、意外と知られていない鷲と鷹の違い。
鷲と鷹の違いは簡単に言えば大きさで区別されていて、大きいのが鷲で、小さいのが鷹と区別しています。
しかし、動物学的な分類で言うと、同じタカ目タカ科で同じ鳥の仲間なんです。
どの位の大きさの違いがあるかと言うと、大鷲と大鷹の大きさの違いは、大鷲の雄は全長が約88㎝、雌は100㎝位で、翼開長は約200~250㎝になりかなりの大きさです。
大鷹の雄は全長約50㎝程度で、雌は全長60㎝で翼開長は約100㎝~130㎝と大きさの違いは歴然です。
しかし、中には鷹より小さい鷲や、鷲より大きい鷹の種類がいるので、ちょとややこしいです。
鷹より小さい鷲は、石垣島、西表島、与那国島など八重山列島に生息する冠鷲が居て、体長約55㎝、大鷹の雌より小さいんです。
では何故、鷲と呼ばれているのかと言うと、それは、この地域では、冠鷲より大きい猛禽類が居なかったからではないかと言われています。
逆に熊鷹は体長70㎝以上ある鷹で、森の王者と言われ日本全国の森林に生息していて、高い木のてっぺんに止まっていて小さく見えたり、生息区域が大鷲など他のもっと大きな鷲の種類のいるエリアと重なっている為、比較すると小さく見えるからではないかと言われています。
因みに、トンビ(又はトビ)は鷲と鷹の中間位の大きさで、隼は鷹より小さく30㎝~50㎝位の大きさなんです。
隼は長い間、猛禽類に分類されていましたが2012年以降は、隼はインコの仲間と分類される様になりました。
鷲と鷹の違いを大きさ以外で詳細に比べると、実は違いが3点あります。
- 鷹は尾が扇状に広がっているものが多いが、鷲の尾は直線状で外側に広がってない事。
- 鷹には特有の鷹斑(たかふ)と言う模様があるが、鷲には有りません。
- 鷲は羽ばたいて飛ぶ事が多く、鷹は羽ばたいて高く飛ぶと言うより、羽ばたかず気流に乗って高く飛ぶ傾向があります。
そして鷲や鷹は物凄く視力が良く、その為、絶対に太陽を見ない様にしていて、目の上に帽子のツバの様な庇があるのも特徴で、それが更にキリっとした鋭い目つきを際立たせ、クールでカッコいい印象を与えています。
白頭鷲の様に雄々しく、美しく羽ばたきたいものですね。